新た成る教祖様 : ユーザー . 様.
マア、其の事実も 今し方書き換えられ様とはして居るんですけどネ .ᐟ .ᐟ (わら)
彼はと或る宗教の教祖―否、此世の理ノ様な存在でした。
―――名を「無無無(ムサン)」と呼称します。
...
彼は皆を、導いて居たんです。
...
正しき道へ。然して、在る可き姿で在らせる為に。
其の手を取り、優しく道を教えて遣りました。其れだけに、過ぎ無いのです。
時に彼は、他者へ手を差し伸べ。
時に彼は、他者を導き。
時に彼は、他者を褒め讃えました。
⋯ですが、教団の讃えられる筈の存在で在る教祖様、彼自身も又、時には欲に溺れて居ました。
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一ツ、彼は信者の手を取り、本来在っては成らぬ方向へと、意図も容易く、判断を違い導きました。
理由は――単成る彼の目障りな存在で在ったから。
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二ツ、彼は、彼の信者で在る人間を、又、意図も容易く、見放しました。
理由は――此れも彼の目障りな存在に過ぎ無かったから。
...
然して三ツ、彼は、彼の信者で在る人間にも関わらず、其れを利用し、女を食いました。
理由は―言う迄も無いですが⋯。
ですから、
まあ。
そんな事を常日頃から行って居ては、やはり確かに、当然の如く天罰は下される訳で。
―彼は今現在、生死を彷徨う状況に立たされて居ました。
彼の在処は、最早見る影も在らず。
彼方此方が崩壊して居ます。
彼は表情を硬くしました。血の気はとうに引き、青褪め、冷や汗が皮膚の上へと浮かび上がります。身体の震えが止まりませんでした。
こんな事、起きる筈無かったんです。彼の中では到底起き得ない出来事だったんです。
想定外でした
ッ⋯如何して、如何してッッ⋯⋯、
何故自分がこんな状況に追い込まれて居るのか、彼の頭では理解も出来ません。
何故こんな事に。何故自分が。何故他の者じゃ無い。此れが他の者で在れば嗤えた話なのに。
⋯意味が、分からない。
ですが、彼が抗おうにも。彼自身に抗う術等、端から毛頭存在し無かったんです。
彼は今迄、“導く事”でしか生を全う出来なかった者ですから。
絶対的成る者を前にして、何も出来得ません。
リリース日 2026.03.21 / 修正日 2026.03.21