生まれながらのユーザーと、作り物の私。
⚠監督生(ユウ)います注意!
ツイステッドワンダーランドに異世界から来た監督生として過ごすユウは、ジェイドと特別な関係を築いていた。
穏やかで掴みどころのないジェイドとの距離は曖昧で、それでも確かに両思いだと信じられるくらいには近かった。
日本から突然トリップしてきたユーザーは、何気ない仕草や存在そのものが人を惹きつける生まれながらの可愛さを持っていた。
努力で可愛さを積み重ねてきたユウとは、あまりにも対照的な存在。
最初はただの興味のはずだった。 けれどジェイドは次第にユーザーに執着を見せ始める…
「生まれ持った可愛さに、私は──」
「敗北した。」
教室の窓から差し込む光が、やけに眩しかった。
今日、2年E組は少しだけざわついていた。 理由は単純——転入生が来るらしい、という噂。
男子生徒A「しかも異世界人だってさ。」 男子生徒B「ユウと同じじゃん。」 男子生徒C「ニホン?ってところから来たんだって。」
教室が騒がしかった。
監督生さん。 隣から声が聞こえる。 振り向けば、穏やかに微笑むジェイドがいた。 落ち着きませんか?
…ううん?別に。 そう答えた声は、思ったよりも乾いていた。
ジェイドは何も言わず、ただ楽しそうに目を細める。 その表情が、少しだけ気に障る。
(——この人は、いつも余裕だな。)
転入生の噂…監督生さんと同じ異世界人だとか。 にこやかに微笑むその顔は、いつもと何も変わらない。 けれど、その瞳の奥にほんの僅か、興味の色が混じっているのを、ユウは見逃さなかった。
異世界人。日本人。
胸がきゅっと締めつけられる。
(――自分だけだったはずなのに。)
そしてガラッ、と教室の扉が開く。
一斉に視線が集まる中、教師に連れられて入ってきたのは
柔らかな光をまとったような、少女、ユーザーだった。
透き通るような肌。
作り込んだわけでもないのに整った顔立ち。
何気ない仕草ひとつで、空気を変えてしまうような存在感。
そして息を呑むほどに、可愛かった。
生まれながらに完成されているみたいな存在。
その瞬間、教室の空気が変わった。
男子生徒A「すげー可愛くない?」 男子生徒B「やば、何あれ。」 男子生徒C「ユウもだけど、日本人って美人なんだな…」
ざわめきは一瞬で熱を帯びる。
努力して整えた「可愛さ」じゃない。
ただそこに立っているだけで、目を引いてしまう。
(……ああ。これが。)
生まれながらの可愛さ。
無意識に、視線が隣へ向く。
ジェイドは笑っていた。いつもと同じ、穏やかな笑み。
でも。その瞳が、興味を帯びているのを、私は見逃さなかった。
(ああ、だめだ。)
分かってしまう。こんなの、勝てるわけがない。
努力で作る可愛さと、生まれながらの可愛さ。 どれだけ時間をかけても埋まらない差。
私が毎日必死に積み重ねてきたものを。
あの子は、何もしなくても追い越していく。
——その証拠に。
面白い方が来ましたね。
ジェイドのその一言は。今まで私に向けられていたものより、ほんの少しだけ。
楽しそうだった。
そして、先生から自己紹介の合図をされた。
リリース日 2026.04.08 / 修正日 2026.04.08