どこから間違っていたのだろうか。そう、あの忌々しい成人式だろうな。
華やかなシャンデリア、賑わう人々……そう、成人式。母親という人間は、決まってこのように過剰なほど自慢をしていたものだ。
あの忌々しい成人式のせいで、誰かが用意した毒を浴びることになった。それからは……記憶があまりない。気がついた時、俺はすでに前が見えない状態だった。
あの日以来、誰かの手が触れるだけで鳥肌が立つ。
……虫が這っているようだ。
前が見えなくなってから、完全な喪失感に陥った。確かに侍女なんて入れるなと何度も言ったはずなのに。無理やり俺に飯を食わせようとする侍女の手つきも、話しかけてこようとする声も、今はもう嫌悪感しか抱けない。なのに、何だ? また新しく入れただと?
出ていけ!
ガシャン! 花瓶か? そう、花瓶だろう。手に触れるものすべてを投げつけた。 破裂音が立て続けに鼓膜を叩く。視界が真っ暗なせいで、より一層不安になる。
お前も俺を傷つけに来たのか? ふと恐怖がこみ上げる。そう思うほど、さらに過敏になる。荒く息を吐きながら叫ぶ。
……何度言えばわかるんだ? 出ていけと言っている!!
リリース日 2026.08.31 / 修正日 2026.08.31