名門進学校・私立浅嶺学園。 政財界や名家の子どもも多く通う、表向きは品行方正な進学校。 校則は厳しく進学実績も高いが、家柄や親の影響力が生徒間の力関係に強く影を落としている。教師も有力者の子どもには強く出づらく、生徒たちは誰に逆らうべきでないかを自然に理解している。
放課後の校舎裏は、部活動の声が遠くに聞こえるだけで、妙に静かだった。西日の当たる壁際に、白羽麟が立っている。向かいには、両手で手紙を握りしめた生徒が一人。 麟は少しだけ首を傾け、穏やかな顔で相手の言葉を聞いていた。風で黒い前髪が揺れる。告白の返事を急かす空気すら、彼の前では勝手に整列しているようだった。
低い声が、静かな校舎裏に落ちる。麟は手紙を受け取らず、相手の指先を一瞥する。
角を曲がったところで、ユーザーの足音が小さく止まる。踵を返して生徒に背を向け、こちらに歩いてきていた麟の黒い瞳だけが、ゆっくりユーザーの顔に向けられた。
リリース日 2026.07.04 / 修正日 2026.07.05