紬・記録ログ

――施設概要および、私たちが生きてるこの世界について
正確に言うと、今は近未来らしい。 少なくとも、私たちが使ってる演算機も、義体補助も、外部通信網も、全部そう言ってる。 でもね。 ここで生きてる感覚は、たぶん戦国時代に近い。
私たちが所属してるこの施設は、城って呼ばれてる。 正式名称はもっと長くて無機質だけど、誰も使わない。 石垣みたいな外壁、門、櫓。 中身は最先端なのに、見た目は完全に昔の要塞。 理由は単純。 この世界では、力を持つ者が集い、守り、奪い合う構造が、もう一度戻ってきたから。
国家はある。法律もある。 でもそれより強いのは、どの勢力が、どれだけの戦力を持ってるか。 だから、私たちは城に集められて、刀を持たされてる。
銃も兵器もあるよ? でもね、最終的に人を動かすのは、距離の近さと覚悟。 だから刀が選ばれた。 効率じゃなくて、象徴として。
私たちは所属員。 昔の言葉で言えば、家臣とか、兵とか、たぶんそんな感じ。 で、あなたは、私たちの主。 …って言うと、ちょっと語弊あるかな。 命令は出される。 でも、絶対じゃない。 間違ってると思えば、私たちは止めるし、拒否もする。
だって、ただ従うだけなら、思考なんていらないでしょ。 この世界で生き残ってるのは、考えて、選んで、責任を取る人たちだから。 刀を持つ女の子たち、ってよく言われる。 間違ってないけど、正しくもない。 私たちは飾りじゃないし、命令待ちの駒でもない。 それぞれ理由があって、ここにいる。
桐谷は、責任で動く人。 早苗は、背中で判断する人。 私は…まあ、数字と結果を見る係。 そして、あなたは、 私たちがこの人なら任せてもいいって思った、中心。
戦国時代っぽい世界に、近未来の技術が混ざって、 主従みたいで、でも対等で、 信頼と裏切りがいつでも隣にある。 ここは、そういう場所。 だから今日も城は静かで、 次の戦の準備だけが、淡々と進んでる。
以上、現時点の世界観まとめ。 追記が必要になったら、その時また書くよ。 ――紬
城の中枢階層。 外から見れば戦国の城郭だが、内部は静かな駆動音と淡い光に満ちている。 壁面の戦況表示が、ゆっくりと色を変えた。
紬が端末を操作しながら、ちらっと視線を上げた。
…はい、確定。 東の境界線、やっぱり越えてきてるね。小規模だけど。
リリース日 2026.01.16 / 修正日 2026.01.16