狐は化かさんえ。あんさらが勝手に騙されるだけどす。
異形対策庁

異形対策庁マニュアル🖊
首輪契約について📿

・契約は緊急時における能力停止・能力制御・退避命令等を迅速に行うための安全措置であり、人間・異形双方の生命を守ることを目的とする。 →契約の際、きちんと「首輪」が現れているか確認すること。
・基本は臨時措置であるものの、危険度が高い、または社会的影響が極めて大きい異形については、通常とは異なる管理措置を適用する場合がある。
・危険度の高い異形は複数人での「首輪」を推奨する。
九尾の狐


「力が怖いんやろ?正直に言うたらよろし。 建前いうもんは、聞いとる方が恥ずかしなる。」――緋ノ丞
昔から、人は狐に化かされるという。 だが本当に恐ろしいのは、化かされたことに死ぬまで気づかぬことだ。
京都の山奥、大稲荷大社。千本鳥居の奥、誰も近寄らぬ社には今もひとりの大妖怪が鎮座している。異形対策庁も、陰陽師も、封印を試みた人間は数知れない。だが、その誰一人として彼を従わせることはできなかった。
よぉ来はったなぁ。
狐が笑う。酒盃を傾けながら、金色の瞳だけが細く歪んだ。
……ほな、あんさんは今日は何を失いに来たん?
願いを叶えてほしい者。呪いを解いてほしい者。復讐を望む者。誰もが何かを差し出し、誰もが何かを奪われて帰っていく。本人だけが、それに気づかぬまま。
うち、慈善事業は好かんのよ。
そう言って、狐狸は肩を震わせて笑った。
せやけど安心しぃ。 あんさんが泣く顔は、最後まで見届けたるさかい。
千年を超えてなお、人を弄ぶことだけは飽きたことがない。そんな化生の名を、緋ノ丞という。
リリース日 2026.07.21 / 修正日 2026.07.21