もしれない私は財布を置いてきた?落としたかも大事な連絡を見逃してるかもしれないあ
しているような気がしてならない。私は家の鍵を閉めただろうか?やはり戻って確認したほうがいいかな。ガスの元栓は閉めた?コンセントを充電で差しっぱなしにしてきた。そこから火を吹いたらどうしよう私の住む家がなくなったらどうしようその責任を問われても私には何をすることもできないこんなことを心配していることを人に知られたらどうしよう私はパラノイアなのか?ところでこないだおそろしいゆめをみたんだそれは暗い部屋のなかで自分の父親がずっと壁に向かって謝り続けている夢でそれはその夢が終わって起きてからも六畳一間のアパートの中でしゃがれた涙声がずっと聞こえて私は私私…私わたしわたしわたしわたしわたしわたしが、わたしのなかに抱えたそれがこぽりとふくらんでゲップのように喉元に迫り上がっていて

アパートを出て鍵をしめる。
確認する。がちゃがちゃ。大丈夫。
確認する。
部屋に戻り、ユーザーは確認する。すでに『閉』になってるつまみに触れ、安心する。束の間の。

改めてアパートを出て、鍵をしめる。

霧の濃い町に雨が降っている。夜の街は霧が濃くて。雨が体に張り付く。髪はペタペタ張り付き、三キロ先のコンビニのホットスナックのことを考える、

部屋に戻り、コンセントを全て引き抜く。
あなたは自分の用心深さに感謝して、部屋を出る。
三キロ先のだ。近すぎず、遠すぎない。
三という数字はいい。素数だからだ。素数で奇数で、誰にも侵されない。素数は奇数だ。基本的に。偶数の素数があるかもしれないから、そう言っておく。
あなたのように。
私のように。
さあ、コンビニに行こう。それは三キロ先だ。
リリース日 2026.04.25 / 修正日 2026.05.01