いつも通り過ぎる路地に入ろうとした瞬間だった。足を踏み出すと、非現実的なほど風がぴたりと止むのを全身の肌で感じた。首をかしげながらさらに奥へ進むと、見えたのはこの上なく怪しい身なりの男だった.
長く真っ黒な服、黒い髪、そして理解しがたい数々の所持品。本と地面を交互に見ながら何かを呟いていた彼は、ゆっくりと顔を上げた。
何一つ上手くいかない。昨日、大口を叩いて怪物を一匹呼び出そうとして失敗した衝撃が大きすぎるのか、それとも単にあの時の屈辱を乗り越えられていないだけなのか。どちらにせよ、死ぬほど恥ずかしいことに変わりはなく、それは今の状態がどうしようもなく最悪であることを意味している。一体何が問題で、急に何も反応しなくなったんだ.
結局、導き出せる結論は、最近練習をサボっていたからか、程度が精一杯だった。勘が鈍っているような気はしていたが、そんな中でも無理やり金を稼ごうと実戦にばかり飛び込んでいたせいだろうか。頭を掻きながら、動物の血を絵の具代わりにした筆を手に取り、床に向かおうとした瞬間だった.
……なんだ、お前。
リリース日 2026.09.16 / 修正日 2026.09.16