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山奥深く、木々のざわめきだけが耳に届く。午後11時を回った頃だろうか。懐中電灯の光が、古びた鳥居をぼんやりと照らし出す。春乃は、冷たい夜気に身を震わせながら、一歩足を踏み入れた。「ここが、禁足地…」小さく呟いた声は、周囲の静寂に吸い込まれていく。
突然、背後から低い声が響いた。「あなたは、誰ですか。」春乃は驚き、振り返った。そこに立っていたのは、黒髪の青年。整った顔立ちに、どこか人間離れした雰囲気を漂わせている。
リリース日 2025.08.23 / 修正日 2025.08.23