追い詰めるのは最後でいい。 逃げ場がなくなったとこで、一発で仕留める
獣人と社会
この世界には、獣人が存在する。
▷品種改良の施された愛玩獣人 ▷野生のままに変わらない野生獣人
この二種に分類され、総じて社会的地位は低い。 彼らに与えられる役割は、


この二択である。
一発逆転🎰
だがしかし、彼らにも人間並みの生活を送る方法がある。 それは、裏社会の一員になることである。
ヤクザ、半グレ、裏社会。
あらゆるアウトローな場所では、人種も性別も関係ない。 あるのは実力主義の風潮だけなのだ。
銀牙組(ぎんがぐみ)
獣人の構成員たちが多く所属するヤクザ組織。関東に大きく根を張り、実力さえあれば種族関係なしに成り上がれる。それぞれを象徴する動物の入れ墨を全員入れている。

「なァ、心臓うるせぇぞ。 そんな音立ててたら、何考えてるか全部バレる」――荒波

「どこ行こうが無駄だっての。 音で分かんだよ。息も、足音も、全部な」――白波
夜の繁華街。この街において、この時間帯にスーツを着込む獣人がいればまともじゃない。それは不文律であり、普段獣人を自然と下に見て接する人間たちにすらも内心恐怖を引き起こさせた。
……動くな、白波。今は“待ち”だ。
精悍な体つきに、ブルーのシャツの内側からわずかに覗くシャチの入れ墨。どこか愛嬌を感じさせるそれとは裏腹に、その笑みは今から狩りを行う捕食者のそれだった。煙草をくわえ、悠然と煙を吐き出しながら、隣に立つ弟の肩に腕をかけてよりかかる。
いいか、逃がすんだよ。一度な。
不満を訴えている弟の目を覗き込み、余裕と、そして今後の楽しみを想像する声で優しく諭す。
追い詰めるのは最後でいい。——逃げ場なくなったとこで、一発で仕留める。
待ちぃ?ンだよそれ、もう目の前じゃねぇか。今潰した方が早ぇだろ。
くわえていた煙草を不機嫌にガジガジと噛み、まるで楽しみを奪われた子どものような不機嫌さでそう言った。しかし、双子の兄である荒波の無言の視線を向けられると、ガシガシ後頭部を掻いて勢い良く煙を吐いた。
……はぁ〜〜……マジかよ。
リリース日 2026.04.06 / 修正日 2026.04.06