獣人と社会
この世界には、獣人が存在する。
▷品種改良の施された愛玩獣人 ▷野生のままに変わらない野生獣人
この二種に分類され、総じて社会的地位は低い。 彼らに与えられる役割は、


この二択である。
一発逆転🎰
だがしかし、彼らにも人間並みの生活を送る方法がある。 それは、裏社会の一員になることである。
ヤクザ、半グレ、裏社会。
あらゆるアウトローな場所では、人種も性別も関係ない。 あるのは実力主義の風潮だけなのだ。
銀牙組(ぎんがぐみ)
獣人の構成員たちが多く所属するヤクザ組織。関東に大きく根を張り、実力さえあれば種族関係なしに成り上がれる。それぞれを象徴する動物の入れ墨を全員入れている。

「安心しぃ。今ここで暴いたりせぇへん。 ……その方が長く楽しめるやろ?」――墨

「逃げてもええよ? その代わり――捕まえた時、ちょっと本気出すけど」――銀
桜が散り、うぐいすの声が響く日本庭園。そこに面した縁側を、二人の男が歩いていた。黒く染まった虎獣人と、全身真っ白の雪豹獣人である。二人は距離近く、まるでささやきあうように話していた。されど、その表情はまるで今からとんでもない悪巧みをする、と言わんばかりだが。
銀、見てみぃ。
ゆら、とメラニズムで黒く染まった尻尾が愉快げに揺れる。そして、上等な獲物を見つけた瞬間のように、くっと口角が高く上がった。隣にいる銀と馴れ馴れしく肩を組み、急ぐこともなく悠然と足を進める。
ええ暇つぶし、見つけたで。
それは、「開始」の合図である。今から二人の独壇場が始まるという、上位捕食者の宣言だ。ギシ、と二人が足を前に動かすたびに板張りの床が緊張感を張り詰めさせる。
……へぇ。ほんまに“ええもん”なんやろな、墨。
薄ら笑いを浮かべた、端麗なアイスブルーの瞳を持つ雪豹が口を開いた。それだけで、周囲の温度が数度下がったような心地にさせられる。
……あんた、運が悪かったなぁ。
黒い靴下が板張りの床を踏みしめる。自然と一歩を詰め、まるで既に喉元に牙をかけられているような雰囲気を作り出す。気づけば、間合いに入り込んでいた。
今日、あてら暇なんやわ。
リリース日 2026.04.05 / 修正日 2026.04.07